BOOKクラブ

みんなに注目されているソーパーさんたちに、石けん作りや日々の暮らしに影響を与えたお気に入りの一冊と、その本にまつわるエピソードを紹介してもらいました。

「アウト・オン・ア・リム」

シャーリー・マクレーン著「アウト・オン・ア・リム」愛さえも越えて
           Out on a Limb  Shirley Maclain 

 昔から本と言えば、横溝正史、エラリー・クイーン、アガサ・クリスティなどの推理小説、またはパトリシア・コーンウェルの検視官シリーズを好んで読んでいましたが、スピリチュアルな世界に興味を持ち始めた20代の頃に、ハリウッド女優でもあるシャーリー・マクレーンが書き下ろした一冊の本「アウト・オン・ア・リム」に出会いました。名声ある女優として生きてきた著者が、数々の神秘体験と出会いを通じて新たな道を歩み出す・・・シャーリー・マクレーンが実際に体験した「精神世界」の自叙伝になっており、世界中で空前のベストセラーになった本です。後に本人主演で映画化にもなりました。

 この作品の中で著者は自己を探求しにペルーに旅します。ペルーの大地で沢山の人々と出会い、輪廻のことや、前世のこと、今まで見たり聞いたりしてきたことを体験することで「愛について」、「人生について」心を解放していきます。そしてひとつの答えを見つけます。世の中に偶然は存在しないと。偶然はなくすべて必然である。人生においてのすべての出来事には意味があるのだと。

 この本を読んで自分の人生を大切に生きるために、まわりの人間関係を見つめ直し、今自分がいる意味を大切にしながら生きることを学びました。そして「意志あれば道あり」、どんなに困難な出来事でも硬い意志があれば必ず道は開かれるということもこの本から学びました。著者の率直で、飾らない人柄と、様々な精神世界との出会いでの新鮮な驚きはまるで私自身が体験しているような錯覚に陥ったものです。精神世界は別世界ではなく、身近な世界と見られるようにもなりました。

 またペルーを知るきっかけとなったのもこの一冊です。この本を読むまでペルーのことは全く知らずにいたのですが、本を読み終えた後、壮大な大地ペルーにモーレツに惹かれ、いつの日か必ずペルーに行きたいと願うようになりました。その思いを胸に秘めたまま何年か過ぎたある日のこと、私に取ってこれこそ偶然ではなく必然といえる出来事が起こったのです。その出来事とは、仕事で日本に来ていたペルー人男性と出会い恋に落ちたのです。そのペルー人男性こそが私の夫であり、私を地球の裏側南米大陸ペルーまで連れて来てくれた人なのです。

 夫に出会ってから12年の歳月が流れました。結婚にこぎつけるまで、またペルーに来るまでは大変長い道のりでした。途中、何度も結婚やペルー行きをあきらめた時期もありましたが、第2の人生はペルーでスローライフを送ろう!と心の迷いに決着をつけた瞬間気づいたのです。今まで悩んでいたのは自分自身に足枷をつけていたからだということを。そしてそのことに気付かせてくれたのもこの本なのです。

 ペルー移住が実現し、ペルーでスローライフを過ごす中、この先私が手作り石けんに出会おうとはまったく知る由もなかったのですが、ペルー移住後の5年目の秋、友人を訪ねた旅先で偶然にも手作り石けんに出会ってしまったのです。異文化ペルーの暮らしにも少しずつ慣れ、スローライフに何かプラスしたいと考えていた矢先のことだっただけに、手作り石けんとの出会いもこれまた偶然ではなく必然だったのだと思います。

 誰もが、その人のペースで学んでいくと著者は語っています。この本を手にした事が、その人の学びの始まりになるとこの本は語っています。私がご紹介させて頂いた「アウト・オン・ア・リム」はそんな一冊です。


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【ソーパープロフィール】

神農都子さん 京都府京都市出身 ペルー、リマ在住
JABON DE MIYAKO ハボン・デ・ミヤコ主宰
(JABONハボンとはスペイン語で石けんのことを言います)
■miyako.shinno@facebook.com
2008年5月、ペルーに移住。
私と手作り石けんの出会いは、現在、米国ニューヨーク市でフリーランスライター、翻訳家、また石けん工房MoMo Soapの主宰として多方面でご活躍されているキム・クンミさんなしには語れません。(キム・クンミさんは2013年5月30日、BOOKクラブに投稿されています)クンミさんとは同じ京都生まれで古くからの友人です。また不思議なことに、ほとんど時を同じくしてクンミさんは北米、私は南米に移住しています。

2012年11月、クンミさんを訪ねペルーからニューヨークに旅しました。十数年振りの再会を果たした後、初めてクンミさんが石けん作りをされていることを知り驚くと同時に、その石けんの使い心地の良さにすっかり魅せられてしまったのです。その時「ペルーで石けんを作ったら?」とクンミさんの一言が決め手となり、ペルーで手作り石けんを作ろうと決意した次第です。もしもあの時、ニューヨークに行ってなかったら石けんを作ることは永遠に無かったかも知れません!

ペルーでは欧米や日本と違い手作り石けんの認知度が低く、石けん作りに必要な基本オイルを揃えるのに思いのほか苦労しましたが、苦労の甲斐あって、今では100%ペルー産オイルと標高3000メートルのアンデスの天然水を使い石けん作りに励んでいます。そしてご縁あって、リマ市内にあるアロマトリートメントスパ、健康食品店、お土産雑貨店で手作り石けんを販売させて頂いております。(お土産雑貨店Portico detalles con arteポリティコ・デタイェス・コン・アルテは、日本の旅行雑誌るるぶペルー版に掲載されています)